美容クリニックや美容皮膚科などでアートメイクを行う人は増えつつあり、それに伴い、アートメイク看護師の仕事が人気となっています。実際に「アートメイク看護師に興味があり、必要な知識やスキルについて知りたい」などアートメイクの仕事を検討する看護師も多いでしょう。
今回は、未経験の人に向けて、アートメイク看護師に必要な基本のスキルや、眉毛やリップ、アイラインなど施術部位別に必要なスキルなどを紹介します。ぜひ参考にしてください。
アートメイク看護師に必要な基本のスキルには、以下のような内容があります。
・コミュニケーション力
・ホスピタリティ
・デザインスキル
ここからは、上記について詳しく解説します。
アートメイク看護師は、アートメイクの施術以外にも、施術の案内やカウンセリング、スキンケアのアドバイスなど、患者さんへ接客を行う仕事があります。そのため、基本的なコミュニケーション能力は必要不可欠です。
なかには、患者さんへのカウンセリングは、アートメイクの出来栄えを大きく左右するため、非常に重要な業務といえます。患者さんのなかには、要望を上手く伝えられない人もいます。上手く言葉にできない患者さんからも、しっかりと希望を聞き出し、デザインを形にできるコミュニケーション能力が求められるのです。
患者さんにアートメイクの施術に満足してもらうには、高いホスピタリティが求められます。来院される患者さんのなかには、アートメイクの施術に不安を持つ人も少なくありません。なかには、初めてアートメイクを行う患者さんは、デザインや痛みなどへの不安を抱えることも多いものです。
患者さんに満足していただくには、患者さんのニーズを理解し、相手の立場に立った行動が求められます。
「どのようにをすれば、患者さんが喜ぶ施術ができるだろうか?」
「患者さんの不安を軽減するには、どうすればよいだろうか?」
来院された患者さんがアートメイクやクリニックなどに悪い印象を持ってしまわないよう、誠意を尽くし、おもてなしの精神で患者さんに対応しましょう。
アートメイクの施術には、デザインスキルが求められます。具体的には、眉毛やリップ、アイラインなど施術部位別のデザインの仕方や、デザインをするために必要となる色素や皮膚理論などについて基礎的な知識を習得しなければなりません。自身の技術に満足することなく、日々勉強や練習を重ね、継続したスキルアップが重要です。
また、流行のメイクなど、世の中のトレンドやニーズについての情報収集も欠かせません。知識や情報を最新のものにアップデートすると、患者さんの要望を理解でき、納得感のある施術につながります。
アートメイク看護師ので仕事は、施術部位によって求められる知識やスキルが異なります。
・眉毛
・アイライン
・リップ
・ヘアライン
・ほくろ
ここでは、上記の施術部位別に必要なスキルや経験について詳しく紹介します。
アートメイクとして広く知られているのが、眉毛の施術です。眉毛のアートメイクでは、眉のある皮膚の浅い層に、専用の機械や機器を用いて色素を入れます。
アイブロウメイクのような仕上がりの2Dや、本物に近い毛流れを再現した3D、2Dと3Dを組み合わせた4Dなど種類があります。眉毛のアートメイクは「メイク時間を短縮したい人」や「汗でアイブロウが落ちないようにしたい人」などに向いている施術です。施術時間は、15~45分程度が一般的。
施術者は、2Dや3D、4Dなどの施術に必要な「手彫り」や「機械彫り」の技術や知識、デザイン、グラデーションのテクニックなど、自然な仕上がりを実現するためのスキルが求められます。
アイラインの施術は、まつ毛の生え際に沿って専用機械や機器を用いて自然な太さの色素を入れるものです。通常のメイクと同様に、目尻をはね上げるアイラインを入れる施術もあります。
アイラインのアートメイクに向いている人は、「メイクが苦手」「すっぴんに自信を持ちたい」「メイク時間を短縮したい」「汗などによるメイク崩れが気になる」など。施術時間は、20~30分程度です。
入れる色素は、黒やダークブラウン、ブラウンなどが一般的です。アイラインのアートメイクは、皮膚が薄い箇所に色素を入れるため、患者さんは痛みを感じやすい傾向があります。そのため、痛みを和らげるために麻酔を施します。施術には、自然な太さのアイラインを実現するための手彫りや機械による技術、経験が必要です。
リップのアートメイクは、医療用の針を用いて唇の浅い部分に色素を注入します。唇は色素が定着しづらい部分であるため、色素を定着させるには、2、3回の施術が理想です。繰り返し施術を行うと、リップのアートメイクのもちがよくなります。
リップのアートメイクは、以下のような人に向いています。
・顔の印象を明るくしたい
・メイク時間を短縮したい
・口角をアップさせたい
・リップの形を整えたい
・リップメイクが落ちるのが気になる
アートメイクによって唇の血色がよく見えるため、顔全体の印象を変えられます。また、アートメイクの技術で口角も上がったように見せることが可能です。リップのアートメイクの施術時間は、1~2時間半程度が一般的。
施術者は、顔のパーツやバランス、肌色などを見て、患者さんを最も美しく見せるカラーに関する知識が求められます。また、口角が上がったように見せるための施術や、唇の厚みがあるように見せる施術、唇の形を整える施術など、患者さんの要望に合わせたきめ細かな技術力が必要です。
ヘアラインのアートメイクは、頭皮の生え際などに色素を入れるものです。自然な毛流れを再現し、毛が薄い箇所なども毛髪があるように見せられるのが特徴的です。また、小顔効果もあります。
ヘアラインのアートメイクに向いている人は、「生え際の薄毛を目立たなくしない」「おでこを狭くして、小顔にみせたい」「生え際の左右差をなくしたい」などの悩みを持つ人です。施術時間は、2~4時間程度が一般的。
髪の毛の生え際全てにアートメイクの施術をする場合や、気になる箇所のみに施術をする場合など、患者さんの悩みに合わせて生え際をデザインします。ヘアラインの施術には、額の面積を狭くし、形を整えるための技術や知識、1本1本の自然な毛並みを再現するための技術が求められます。
ほくろのアートメイクは、極細の針を用いて肌に色素を注入するものです。痛みを軽減するために、麻酔処置をするのが一般的。目元や口元など希望の箇所にほくろを作ることで、見た目の印象を変えられます。
ほくろのアートメイクに向いている人は、以下のような人です。
・チャームポイントを作りたい
・顔の印象を変えたい
・運気を上げたい
・ほくろをいつも自分で描いている
ほくろを作る箇所によって、「可愛らしさ」や「セクシーさ」などを演出できます。また、ほくろの場所によっては開運効果があるといわれており、運気を上げるためにほくろのアートメイクを施す人もいます。ほくろのアートメイクの施術時間は、10分程度が一般的。
施術者は、患者さんが希望する形や大きさのほくろにするための技術や知識が必要です。顔の印象を左右するほくろのアートメイク施術では、0.3mmや0.5mmnなどミリ単位での調整が求められます。
アートメイク看護師になるための具体的な方法を以下にまとめました。
・看護師免許は必須!
・未経験からいきなりアートメイク看護師になるのは難しい
・未経験でもエージェントに相談すれば美容看護師になることは可能
ここからは、上記について詳しく解説します。
アートメイクの施術には、医師免許や看護師免許が必須です。専用の機器や機械を用いて皮膚に色素を注入する施術は、医療行為に該当するため、医師免許・看護師免許を持つ人以外の施術は禁止されています。
医師や看護師がいないクリニックやサロンでの施術は違法行為に該当し、法定刑では3年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金、または、その両方が課せられます。
無資格で施術を行うクリニックやサロンでの被害件数は多く寄せられており、皮膚障害などの健康被害は深刻な問題です。アートメイク看護師になるには、看護師免許が必須であることを理解し、無資格の施術者を雇っていたり、医師がいないクリニックやサロンには、くれぐれも注意しましょう。
アートメイクには、使用する機材に関する専門的な知識や技術、色素への知識、デザインセンスなどが必要です。そのため、看護師免許を保有している人でも、未経験者がアートメイク看護師として採用されるのは難しいといえます。
アートメイクの持続期間は1~3年程度であり、長期間皮膚にインクが残ります。そのため施術による失敗は許されません。また、人の皮膚に針を使って色素を入れ込むため、施術に関する確かな知識や技術力がなければ、施術には危険が伴います。
アートメイクのスクールに通い、知識や技術を習得し、実技練習を重ねてから になるのが一般的です。
アートメイクの未経験者を、美容看護師として採用するクリニックもあります。美容クリニックで美容看護師として働くと、アートメイクの研修を受けながら、経験を積めます。しかし、求人自体は少ないため、美容看護師として働きたい場合は、看護師専門の転職エージェントに相談するのがおすすめです。
看護師専門の転職エージェントでは、専任のアドバイザーが看護師の転職をサポートしてくれます。求人検索だけでなく、条件のマッチングや面談調整、入職後のフォロー、転職に関する相談やアドバイスなど転職サポートを受けられるのも魅力です。
アートメイクに関する美容看護師の求人一覧については、こちらをご覧ください。
アートメイク看護師には、コミュニケーション力やホスピタリティ、デザインスキルなどが必要です。また、眉毛やリップ、アイラインなど施術部位ごとに、必要な知識や技術が異なります。アートメイク看護師を目指すなら、まずは知識・技術の習得を優先しましょう。
アートメイク看護師になる方法の1つに、美容クリニックで美容看護師として働きながらアートメイクの研修を受け、経験を積む方法があります。働きながらアートメイク看護師を目指す場合は、看護の転職支援サービス『NOSnaJOB(ノースナジョブ)』を利用してみてください。
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