看護師として働いているけど、「今の給与よりもう少しだけ稼ぎたい」「看護師として働くことに漠然とした不安を感じている」などの理由で、副業をしてみたいと思ったことはありませんか?世間の副業解禁の流れに乗って、看護師として働きながら仕事を探している方も多いのではないでしょうか。
今回は看護師をしながら副業やダブルワークをしてみたい方のために、副業案件の見つけ方や収入額の目安、本業とバランスをとってキャリアアップしていく方法などを解説していきます。また、副業の良い面だけでなく、副業開始前に必ず確認してほしいポイントや、デメリットなどもあわせてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
副業とは、本業と別に収入を得ているサブの仕事を指します。またダブルワークは、「ダブル」という名称の通り、ふたつの仕事を掛け持つ働き方を指す言葉です。
副業は必ずしも一つしかできない訳ではなく、複数の仕事を掛け合わせて働く人も増えています。メインとサブの副業、という分けかたをせず、すべてが「メインの仕事」と認識して働くことを、複業と書き分ける場合もあります。
副業の仕事内容によっては、本業より副業収入のほうが大きくなるケースもあります。収入が大きいほうを本業とする決まりはないため、どの仕事を本業・副業と呼ぶのか、副業と複業どちらの認識で働くかは自分次第と言えます。
その他にも、パラレルワーク、パラレルキャリア、兼業といった、副業に関連する概念・用語は増えています。
副業やダブルワークの契約形態は、正社員としての雇用契約、パート・アルバイト、派遣契約、業務委託契約(委任契約・準委任契約)など様々です。たとえば看護師の正社員で働きながら、休みの日は飲食店でアルバイトをしたり、派遣で働いたりするなど、複数の契約形態の中から自由に選ぶことができます。
【様々な契約形態を組み合わせる例】
・看護師の正社員+飲食店アルバイト(どちらも雇用契約)
・看護師の正社員+派遣スタッフでコールセンター(雇用契約と派遣契約)
・派遣として看護師+単発の採血業務(派遣契約+業務請負)
このように、様々な契約形態で働く際は、社会保険の加入有無や報酬支払いに源泉徴収の対応が含まれているかなど、ご自身で確認が必要になります。
いろいろな働き方ができて魅力的な副業ですが、具体的にどういった点がメリットになるのでしょうか。看護師にとって副業がプラスになるポイントを3つ、ご紹介します。
副業では収入の柱が増えるため、給与アップが見込めます。万が一、本業の看護師で管理職のポストがあいていなかったり、思ったような昇給・昇格ができなかったりした場合でも、副業によって収入をカバーすることが可能です。
また、看護師の給与は年功序列かつ、年齢に応じて高くなる傾向があります。ご自身の給与が上がるまでじっと待っているよりも、副業を始めて収入の柱を増やしたほうが早い場合もあるでしょう。
医療系の副業をすることで、キャリアの幅を自分次第で広げられることもメリットです。会社に用意されたキャリアパスにおさまらず、ご自身で選択した仕事にチャレンジしながら多様な経験を積むことができます。
例えば、病棟看護師をしながら夜は介護施設で派遣看護師として働いたり、クリニックの外来で働きながら、健診センターの業務をかけもちしたりするなどです。前者は「看護師+介護」といった親和性の高い業種間でキャリアの幅を広げられますし、後者は同じ職種ながらも求められるスキルが異なるため、看護師としての専門性を高められるでしょう。
転職先の仕事内容や職場の雰囲気などを事前に確認できることも、副業のメリットです。
どんなに今の職場に不満があっても、いきなり転職を決断するのは誰しも不安に感じるものです。そのため、転職する前に、副業として仕事を経験させてもらって、本当に自分とあっているかどうか確かめる人が増えています。いきなり転職するかどうか不安な方は、まずは副業でいくつかの職場を経験してみるのも選択肢の一つです。
事前に職場環境を知っておくことで、ミスマッチによる早期離職を避けることにも繋がります。
先ほどまでは副業のメリットをご紹介してきましたが、同時にデメリットもあります。看護師をしながら副業をする場合は、しっかりとメリット・デメリットを理解して、自身に合った働き方をしましょう。
複数の勤務先から収入を得るため、税金や社会保険の手続きに関する知識を最低限身につける必要があります。特に社会保険は、雇用契約の内容によって加入要件が異なるため、慎重に確認が必要です。
また、税金面では、副業に関する所得(収入)などが年間20万円を超えると確定申告が必要になります。どのような収入があると確定申告が必要か、実際どのように手続きをするのかなど、調べることが苦手な人にはデメリットとなるでしょう。とはいえ、副業をきっかけに社会保険や税金にくわしくなり、メリットと感じる人もいるかもしれませんね。
副業をすると、その分労働時間が増えるため体力的な負担が増えます。自身の体力や時間的余裕に応じて、副業の予定の調整をする手間はデメリットといえるでしょう。
たくさん稼ぎたいからといって副業を詰め込みすぎると、本業に支障が出たり、体を壊したりして本業も副業もできなくなってしまう場合もあります。とはいえ、副業は個人の責任で行うものなので「やっぱりできません」「本業が忙しくて間に合いません」とは言えませんし、本業のように社内の人に助けを求めることが難しい場合があります。
体調を崩さないためにも、体力的な負担が比較的少ないイベントナースや、時給が高い夜勤を週に1日~2日のみ入れるなど、バランスの取れた労務管理が必要になってきます。
看護師と別業種の仕事をダブルワークにしている場合、ご自身がどこに向かっていくか迷子になり、キャリア形成に失敗する可能性もあります。何も考えずにあれこれ副業に手を出すことはNGではありませんが、確実にスキルアップしたいのであれば、必ず自己分析や目標設定をしてから副業を始めましょう。
単に稼ぐために副業をしているのか、特定の経験やスキルを磨くためなのか、自身の副業の目的を考えおくことはとても大切です。不必要に時間や体力を消費しないよう、どのようなキャリアを描きたいのかしっかり言語化することが大切です。
ここまでは看護師が副業をする際のメリットやデメリットをお伝えしてきました。これらを踏まえて、副業にチャレンジしようとする皆さんへ注意点が2つあります。
以下の2つの注意点は、看護師が副業を始める際に見落としがちなことでもあるので、ダブルワークを考えている方は、しっかりと確認しておきましょう。
国公立や保健所など公的機関が運営する医療施設の場合、働いている看護師は公務員となるため、原則として副業は禁止です。
これは国家公務員法、および地方公務員法で定められており、違反した場合には懲戒処分を受ける場合があります。
また、民間の医療機関であっても就業規則で副業を禁止している場合があります。これは看護師という仕事の特性上、患者の個人情報などの守秘義務のため、また業務に支障をきたす恐れがあるため禁止している機関も多いです。
副業をする際は、まず目的を決めて、自身の強みや弱み、活かせる経験などを書き出してキャリアの棚卸しをすることが必要です。
副業を始めると言っても、目的や自分の得意なことなどが整理できていなければ、すぐに案件に巡り会うことは難しいでしょう。特に人気の副業案件には応募が殺到する場合があります。また希望のお仕事を手に入れるためにも、事前準備として自身のアピールポイントを把握しておく必要があります。
副業をするか悩んでいたり、キャリアの棚卸しに自信がなかったりする人は、看護師向けの転職エージェントを利用する方法もあります。実は、転職エージェントは正社員求人だけでなく、副業としてチャレンジできる副業案件も保有している場合があります。
キャリアアドバイザーに相談して、そもそも副業をするべきタイミングなのか、副業の目的はどうするか、はたまた転職したほうがいいのかなど、じっくり検討してみましょう。
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看護師の副業求人を探す際に、よく利用されるものを3つご紹介します。
看護師専門の転職エージェントは、無料でキャリア相談を受けられるだけでなく、単発や派遣など様々な形態の働き方を提案してくれます。特にナースバンクは、ライフステージにあった多様な働き方を提案してくれると評判が高いです。
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最近では副業解禁の流れもあり、副業専門のマッチングサイトや、クラウドソーシングサービスも増えています。自身の希望する働き方に合わせて、広い選択肢があるのが魅力です。
いわゆる縁故紹介です。知人であれば、聞きにくい内情に詳しいことが多いので、下調べしやすい点が魅力です。
看護師の副業は、収入アップだけでなく、キャリアの幅を広げることもできるため人気があります。とはいえ、現職で副業禁止されていたり、副業するよりも転職したほうがいいのでは、と悩む方もいるでしょう。
副業に興味があるけど不安な人、そもそも今後の働き方全般について相談したい人は、ぜひお気軽にナースバンクへお問合せください。
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